2013年8月15日木曜日

ZOMBIE & OBUTSUDAN

今回カセットテープ作品をリリースするレーベル“ZOMBIE FOREVER”のオーナー森くんがリリース特設ページにレビューを書いてくれた。嬉しい。

もちろん既に出来上がっている数曲はしっかり聴いてくれた上で、作品レビューというよりもOCTAVIOや僕個人についてのリリースのいきさつや関係性を語ってくれた文章だった。



■ZOMBIE FOREVERより
大阪発フォークトロニカ『OBUTSUDAN-SUMINO』スミノ君との出会いはQurage/Tokyo Long Letterのレコ発ツアー大阪編のとき。精力的に活動していたOCTAVIOのデモ音源をもらったのをきっかけに交流がスタート。誰もいない野原、または砂漠のど真ん中で演奏しているような壮大でプリミティブな表現はFlying Lotusで沸いていた当時からすれば時代と逆行しているように思えた。しかしながら大阪の祭り"だんじり"を注入した躍動感のあるステージと徐々に熱を増していく爆発力は多くのファンを生み出した。泥だらけの高校球児のような印象すら持てるのはスミノ君が話すMCだったり活動を行う姿勢だったりするのではなかろうか。そんな人情味に共感した我々は共同企画を大阪でやろうと持ちかける。大阪は梅田RAINDOGSにてグーミ/Qurage/キツネの嫁入り/Octavio/NISEUO cosmic-chang mothership progress/NOVOS NANIWANOS/FLYASH(DJ)/arubejio(DJ)という素晴らしい面子で行われたが大赤字を叩き出してしまう。事実ショック死しそうになったのだが、スミノ君とはまた一緒にやりたい、いつか恩返しがしたいと思わせる強さがあった。そしてソロ名義の音源を手渡されたときは驚いた。OctavioよりもフォーキーでメロウなBill Callahanを感じさせるサウンド。それがやりたい音楽なのか隠してたことなのかわからなかったがスミノ君の潜在能力には舌を巻いた。そしてゾンフォーがテープでのリリースを開始した頃、スミノ君の名前がすぐに浮かんできた。OBUTSUDAN-SUMINO名義とか関係なくスミノ君のプロジェクトなら何でもいいからと伝えるとOKサインをくれた。Oh My Friend、あのときの借りを返す時がきたぜ。無謀なことを一緒にやってズッこけた仲だ。一発テープに巻いてやってやろうぜ。『血の通ったエレクトロニカ』そう言われるのも不思議じゃない。彼は優しいし、人を大事にするし、無邪気だし、たぶん。人間性が音楽をつくりあげているのであれば、全然大袈裟な言葉じゃない。







そうだ。

聞くところによると、よくライブハウスに貼ってあるポスターやフライヤーに書いてあるようなバンドのリリース告知媒体のコメントはレコード会社やバンド本人達が繋がりのあるミュージシャンや影響力のある著名人に依頼して、時にはギャラを払ってその作品を褒めたたえるような短いメッセージをたくさん書いてもらって載せたりして販売促進するらしいが、今までなんだか妙な気持ちになるコメントをたくさん見てきた。
このバンドは本当の本当に心の底からその人のコメントを載せたかったのか?そうでないとしたらそんなもの本当に要るのか?と思うことが多かった。

そんな音楽業界の仕組みを知ってしまったが最後、著名人のネームバリューを利用しただけかのようなそれっぽい宣伝文句はなんだか胡散臭いコメントに見えてしまうようになった。そうでないにしても。


僕は今回森くんには何かしらコメント的なものを書いてくれたら嬉しいと連絡したが、本当にこういう想いのこもった、過不足の無いレビューを書いてくれて嬉しかった。



上記にある通り、僕と森くんの出会いはQurage/Tokyo Long Letterのレコ発ツアー大阪編をライブハウス地下一階(今回僕のリリース記念イベント『ニョキニョキインタラ祭』を開催する会場でもある。)だった。2009年5月31日もう4年も前の話だ。

(偶然だが、OCTAVIOはその出会いからちょうど4年後の2013年5月31日を持って活動を休止したということになる。)


そこで見たのがQurageこと、レーベルオーナー森くんのソロ・アクト。打ち込みトラックに、時に激しく歪ませたアコギを乗せ、そして浮遊感の中に、ある種もどかしく内包された最大の攻撃性をさらに優しく包んだ歌。


正直、ぶっとんだ。ソロアクトでここまでサウンドメイクからのイマジネーションで心踊らせるソロアクトを見たことがなかった。Qurageは今の僕の打ち込みと使ったソロスタイルに閃きと影響を与えてくれた人物の一人だ。
『東京ソニックユース』はそれからしばらくアンセム的に脳内をループしていた。

イベントが終わってすぐに声を掛け、OCTAVIOのデモ音源を渡した。

そして、梅田RAINDOGSでの共同企画。

グーミの『めがみっつ』のレコ発大阪編を企画した。たしか60~70人くらいのお客さんが集まってくれたと思うが、大赤字だったとは。(笑)

そうか、山形や東京から来ているのに充分な交通費も得られないような結果だったから、そういうことになるのか。


だとしたら恩返しするのはこっちの方だ。レーベルも出演者もよくやってくれたと思う。感謝だ。


もうすぐ完成するカセットテープは一つ一つのカセットへの焼きこみとパッケージングがレーベルの手作業で作られている想いのこもった愛のある音源だ。

”大事にしてくれる人を通して、大事に聴いてくれるであろう人に確実に届けたい。”
そんな想いから、無理をしてまで大手流通網に乗せるようなことはせず、しっかりと繋がっている販売店にのみ卸される。

僕は僕で、ライブ会場に足を運んでくれるお客さん達にひとつひとつ確実に手渡ししたい。

そんな想いが重なって、山形発DIYインディーレーベルZOMBIE FOREVERからカセットテープ作品『ISLAND HEAD』がリリースされる。



ぜひ、お楽しみにしておいてください。








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